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「人と人、街と街とをアートでつなぐ」 中央線沿線地域で展開するアートプロジェクト

西荻レヂデンス

「西荻レヂデンス」は、約2ヶ月間、アーティストがJR西荻窪駅付近に滞在し、このまちを舞台に作品を制作、発表するプロジェクトです。まちの文化とアートの関係性、その間に生まれる表現の可能性を探ると共に、アーティストだからこそ見出せるこのまちの魅力を再発見することを目指しています。記念すべき第1回は、映像作家の小鷹拓郎が2ヶ月の滞在とリサーチを経て制作した、西荻にサンタクロースが実在するという短編映画「西荻サンタクロース」を発表しました。映画中には、家具職人の五十嵐さん扮する白塗りのサンタクロースが登場。骨のようなプレゼントをつくり、行き交う人に配りました。(高村瑞世)

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西荻レヂデンス 展示
《星降る聖夜、あなたのために乾杯を。》

小鷹は、西荻窪駅周辺のリサーチをしながら、「サンタクロースの映画を撮りたい」と西荻周辺に店を構える個性的な店主たちに出演依頼をし、7名の出演が決まりました。小鷹のインタビューから引き出された、実在しないはずのサンタクロースに関する店主たちの証言は、「継ぎ接ぎの赤い服を毎年クリーニングに出してくる」、「6畳一間の風呂なしアパートに住んでいた」など、アドリブとは思えぬほどリアリティー溢れるものでした。
小鷹の作品は、フィクションとドキュメンタリーを行き来しながら、わたしたちが知らず識らずの内に捕われている常識をユーモアを持って浮き上がらせます。「生きづらい社会」と言われるこの日常を軽快に渡り歩く小鷹は、今回もまた、知られざるパラレルワールドにわたしたちを連れ出してくれたのです。(高村瑞世)

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《西荻サンタクロース》
2014年制作
監督: 小鷹拓郎
撮影: 高村瑞世、東晶子、ニコニコ山脈
制作協力: 千葉佐奈子、秋葉大介
出演: 幸福不動産、きらく園、フジクリーニング、八百冨、BOBOLi、David & Jonathan、VIVACE カイロプラクティック、五十嵐さん
特別協力 :西荻案内所

小鷹拓郎 Takuro Kotaka
1984年生。ドキュメンタリー映像作家。2004年頃からアフリカや中東を放浪。2009年から2011年までリサイクルショップ「こたか商店」を経営。
主なプロジェクトに、地域に隠れた歴史を発掘した「国立奥多摩秘宝館」、幻の集落を追ってお遍路修行の旅に出る「ようこそ!堕落お遍路村へ」、自らヘイトスピーチをして自分のお店を倒産させた「こたか商店やめろデモ」、ある噂を確かめるためにアフリカ大陸を旅した「ポテトとアフリカ大陸を縦断する」、妻を著名なアーティストと偽って国際芸術祭に出演させた「僕の代わり に妻のオノヨーコがパフォーマンスをします」などがある。
主な展覧会に、「堕落お遍路村から学ぶ、愛と平和のディストピア」(Art center Ongoing 、東京)、2013年「大分現代美術展 循環」(フンドーキンマンション、大分)、「六本木アートナイト」(ガレージ酒場、東京)、2011年「ソーシャルダイブ 探検する想像」(3331アーツ千代田、東京)、2011「Beyond Presuure」(ミャンマー)、2009年「ジャカルタビエンナーレ」(ジャカルタ国立美術館、インドネシア)、2008年「KITA!! :Japanese Artists Meet Indonesia」(インドネシア)など。
主な映画祭に、2010年「オーバーハウゼン国際短編映画祭」リヒトブルグ映画劇場、ドイツなど。

開催概要

リサーチ期間:2014年10月1日[水]―12月22日[月]
展示期間:2014年12月19日[金],20日[土] 12:00–20:00
アーティスト:小鷹拓郎Takuro Kotaka
会場:西荻レヂデンス
後援:杉並区

西荻レヂデンス

杉並区西荻北3-18-10 4F

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