2011年11月10日

ワークショップ*齋藤雄介さん「日常アニマルズ」報告


10月22日、コピス吉祥寺3F、吉祥空園で作品展示したアーティスト、、齋藤雄介さんによるこども造形ワークショップ「日常アニマルズ」を開催しました。TERATOTERA祭りの主要イベントの一つ「未来龍東京大空凧」ワークショップの裏で、知る人ぞ知るワークショップとなりました。

齋藤さんは、既製品に手仕事を加えて、それらの要素を用いながら空間を変容させる事を考えて作品を制作しています。今回のワークショップは同様に既製品を組み合わせることで未知の動物を制作しようというものです。

使用する材料は、マグカップ、タッパー、ボウル、ストロー、輪ゴムなど「日常」でよく目にし、使用していしているものばかりです。材料をたくさん用意して意気揚々と参加者を待ちます。・・・・・が、人が来ない。焦る齋藤先生と私。

予定人数に達しないまま、定刻になったためそのままスタート。



それでも、参加してくれたお子さんたちは楽しそうに制作してくれて一安心です。





何ができるでしょうか?



少人数で開始したワークショップでしたが、楽しそうに制作する参加者が参加者を呼び、どんどん賑わっていきます。

結局、2歳~12歳までの13名のお子さんに参加していただき、気づけば予定していた2時間も大幅に超過していました。

以下、子どもたちの作品です。



かわいいですねー。竹かごとカーラーとコップとモップで。



コブラやばいです。齋藤先生もうなる力作。





みんな天才でしょうか?

完成形を定めず自由な造形ができていたこと。主体的に制作してくれた子どもたちがたくさんいたこと。形が見えた時の子どもたちの驚いた顔、楽しそうな顔。

そんなことを思い返して、今回の「日常アニマルズ」は、小振りだけど身の詰まった良いワークショップだったのではないかと個人的に思っています。

後ろで見ていた私も楽しかったです。



参加してくださった皆さま、齋藤さん、ありがとうございました。

またやりたいですねー。

2011年11月2日

オーケストラTOKYO-FUKUSHIMA!


先週23日、井の頭公園にてTERATOTERA祭りの特別企画である、「オーケストラTOKYO-FUKUSHIMA!」が開催されました!

この日は、とても天気に恵まれ、暑くも感じる1日でした。
このイベントには、大友良英さん、七尾旅人さん、原田郁子さん、ピカ☆さんを中心に、福島の方々が約30人、一般公募の方々が250人ほどと、とても大人数の方々が参加されました!
 
総勢300名ほどで、午前中から井の頭公園西園グランドにて、リハーサルが開始!
お昼はグランドでそのままランチ交流会です。ござを敷いて、すでに音楽の演奏があちこちで行われる中、思い思いにお昼休みを過ごされていました〜。
そして、14時からいよいよ本番!
すでに西園グランドでは福島や一般公募の方々が盛り上がりを見せていました!


深川バロン倶楽部の方々などが、井の頭公園全域を練り歩きます。
井の頭公園になにげなくこられていた方の注目も多く集めていました。
そして、それぞれのパレード部隊は西園グランドへと向かっていきます。

15時には、ほとんどの部隊が集まり、盛り上がりもピークへ。

大友さんら4人の指揮に合わせて、即興演奏が繰り広げられました!

初めて集まる仲間で奏でられた音楽、予想もつきませんでしたが、ちゃんと音楽になってます。
感動のひとときでした・・!




総勢3000人ほどの人が集まり、大盛況だったオーケストラ。
あっという間の一日でした。

スタッフの皆様、丸一日おつかれさまでした!

2011年11月2日

「未来龍東京大空凧」のワークショップ*遠藤一郎さん


10月22日(土)に未来美術家 遠藤一郎さん「未来龍東京大空凧」のワークショップが行われました。

この日は朝から雨・・・。

当初は井の頭公園グランドにてゴザを敷き、ゴザの上で凧にメッセージを描き、凧を繋げ、

連凧にして空に上げる予定でした。

急遽、ショッピングセンター「アトレ」にて凧の制作。

 

皆さん、思い思いの言葉、絵を描いていきます。



ワークショップを始める頃には、朝からの土砂降りが一転、雨がやんだのです。

メッセージを描いた凧を持って井の頭公園へ移動。

みんなのメッセージ入りの凧を繋げていきます。

そして大空へ

見事な「未来龍東京大空凧」でした。

「FUKUSHIMA」から朝一で遠藤さんのバスに乗り参加して下さいました、皆様、

 

東京から駆けつけて下さった皆様、

凧隊の皆様、

テラッコ、

遠藤一郎さんで集合写真。

 

ほんとうに皆様、お疲れさまでした。

2011年10月28日

松原壮志朗さんによる人形劇 <2011年10月23日(日)>


ぽかぽか陽気に恵まれた先週の日曜日、吉祥寺パルコの屋上では、
松原壮志朗さんによる人形劇が上演されました。その様子をお届けしたいと思います。

松原さんは2009年より、ライブ演奏とともに人形劇を上演してきました。
演奏バンドの編成はその都度変わりますので、毎回雰囲気が異なって感じます。
ちなみに今回のバンドは、テラッコ3人が参加しました!



人形劇「信頼」は3部構成で、劇中には松原さん作詞作曲の歌が組まれてあります。
どれも耳に残りやすい、思わず一緒に歌いたくなる曲です。ぜひ聞いていただきたいです!



また、今回の人形劇には「闇」のイメージをレイヤードに入れたいというご本人の意向により、
劇の終わりに、谷川俊太郎さんの『闇は光の母』という詩が読まれました。

あらためてこの詩をじっくり読み返すと思わず鳥肌立ちました。
実際人形劇をご覧になった方のご意見をぜひお伺いしたいです。

またまたお祭りは30日まであります。
週末もイベント盛りたくさんですので、ぜひぜひ遊びにいらっしゃってください!

2011年10月27日

オープニングパーティー&ダンス


22日土曜日18時から、オープニングパーティー&ダンスが吉祥寺の東急百貨店屋上で行なわれました!

前日からの雨、天気予報では雷マークまで出ていて半ば諦めかけていたのですが、前夜に出演者さまから「雨でも踊りたいです!」という熱いお言葉をいただき祈っておりました、当日もそのお気持ちにお答えして開催を決定いたしました。晴れ男・小川総合ディレクターの力を信じて!

午後から運良く雨があがって(おおっ!)ダンスのリハーサルは着々と進み、暗雲立ちこめる中パーティーの飲み物やご馳走が運ばれていきます。テラッコたちは大忙し。



いよいよ暗くなってまいりました…。

開場!お客様がどんどんいらっしゃいます!テラトテラ祭り参加の作家さん、福島からバスでいらしたオーケストラFUKUSHIMA!の皆さま、開催を聞きつけたお客さま、などなど総勢200名様以上!



小川ディレクターの挨拶の後、一夜限りのユニット・ 森川次朗×フロム東京さん のダンスが始まりました。


震災後の吉祥寺の街への思いと踊ることへの思いを重ねた作品「寺ガール」。笠嶋さんの美しい歌声、森川さんと前川さんのパワフルでしなやかなダンスに見とれ、会場は静まり返りました。この会場に集まったひとりひとりに、きっとそれぞれの心の揺れがあったのだと改めて気付かされました。

KENTARO!!さん 「テラトテラとダンス」。曲はご本人のオリジナルです。身体能力もさることながら会場をフルに使った演出にワクワク!ステージを飛び出し遊具で遊ぶ子供達と即興ダンス。デパート屋上ならではです!クライマックスでは延々とひたすら体一つで受け止め踊り続ける姿に涙する人が何人も…。なぜか号泣です。


福島からバスでいらしたオーケストラFUKUSHIMA!の方々が 大友良英さん 指揮の下サプライズで演奏してくださいました!!

鍋、机、お風呂の椅子、ピアニカ、笛…、自由!テラッコの娘さんも混ざって一緒にステージへ。大人の心が洗われる瞬間でした…。

皆さん、とても明るくてなんと言っても楽しそう。その姿を見て、ふと胸の奥で走りっぱなしだった何かが立ち止まったような…。

井の頭公園のパレードは大成功でしたね!その前夜祭にもなりました。

ダンス、オーケストラ、歓談…、楽しい時間は過ぎていきます。

テラトテラ祭り総合ディレクター 小川希氏(晴れ男) 。終演まで雨は一滴も降りませんでした、さすがです。

 

20時。名残惜しさを残したままパーティーはお開きに。
テラトテラ祭りオープニングパーティー&ダンス、沢山の方にご来場いただき本当にありがとうございました!

2011年10月19日

アーティストインタビュー*アート(サンロード)/淺井裕介さん


淺井裕介(あさい・ゆうすけ)さん の描く絵は、既存の絵の概念だけに収まりません。さまざまな場所に呼応するようにマスキングテープにペンで植物画を描き増殖させていく作品「マスキングプラント」や、その土地の土を掘り、水で溶いて描く「泥絵」シリーズなど、身の回りの素材を奔放に使いこなし様々な表現展開をしています。TERATOTERA祭りでは、西友のサンロード側入り口のスペースを使い、マスキングプラントによる作品の制作をしていただきます。都内にあるご本人のアトリエでお話をお伺いしました。



↑淺井裕介さん

▼淺井さんの作品は描いたものを基本的には回収されるわけですが、今まで一番心に残ってるものはありますか。
消してしまうものについては一応自分の中ではどれも等しく同じくらいの重さで心の中にとどめてその責任みたいなのを背負っていかなくてはと思ってるんですけど、2008年に描いた一番初めの泥絵はやっぱり残ってますね。次は群馬近代美術館のとか。



これは一番高さのある泥絵、7.5メーターあるんですけど、特に個人的なものとして思い入れが強いです、自分の子供が生まれる時に描いた絵で、この山がお母さんのお腹の形なんですよね。母山っていうタイトルがついてて、自分の子供が自分ぐらいの歳になったときに、親父は自分の歳にこんなの描いたんだ、っていうのを、 見せられないんだなっていうすごく当たり前のことを感じて、さんざん考えていた作品を消すということを再考するきっかけになったのがこれです。
マスキングプラントのほうは、描いたものを回収しても(消してしまっても)、また次のが始まった時に以前からの続きみたいな気持ちでやるので、一枚の絵を描いてるような意識があります。
…じつはマスキング以外も最近そんな風に思えてきています。


↑アトリエ風景。淺井さんを含め4人のアーティストがシェアして使用しています。


↑使用している道具と、下敷きに書かれた絵。ご本人の撮影

▼淺井さんにとって、ご自分で描いてるものっていうのは、観てくれる人とのコミュニケーションツールの役割を果たすものなんでしょうか。
絵でコミュニケーションするのが目的ではないんだけれども、たとえば制作しているところを見たときに、すぐには伝わらなくても何時か何かのタイミングで「ああ、こういうことか」って思ってほしいっていうのはあります。そうじゃなくても何かが伝わってくれたら、すごく嬉しいですし。だから観てくれる人の視線とか意識の流れとかは描く時に結構意識しているかも、そういう意味ではコミュニケーションしている。
この間も武蔵境に新しくできた武蔵野プレイスっていう図書館みたいなところで制作をしていたんですが、高校生くらいの人たちが机で勉強しながら作業の様子を見るともなく見てくれたりして。たぶん、そのときは大してなんにも思ってないんだと思うんですけど、もし10年後とかでも思い出してくれるようなことがあればいいなって思いながらその瞬間に描いています。

▼今回TERATOTERA祭りでは、西友の入口(サンロード側)で制作をしていただきます。今回そちらに込めるテーマやコンセプトがあれば。
コンセプトっていうのは特にないんですけど、普段通り、自分がいつもやってきたようにそこでしか生まれてこない形を描くのだと思います。日常の中に描くんですが今までの見慣れた風景ががらっと一変するっていうよりは、意識の片隅でサブリミナルのように作用して世界がちょっと新鮮な気持ちになるようなものにできたらいいなと思います。なにしろ会場が完全に庶民派なわけです、描くことをいかに日常にするかをいつも考えている自分としてはとても楽しみです。


↑アトリエに掛けられていた作品から。ご本人の撮影

▼今回この祭りのテーマが『POST』、「311以後」というものになるのですが、淺井さんにとって、311以降の変化っていうものはあるでしょうか。
なんだか「とうとうきたか」っていうのが実感に近いです。だからあんまり直接的な影響っていうのはなくて、それによって自分の作風が変わったりとかはないと思います。ただ、見てくれる人の見方が変わるかなというのは少し思います。あと生活にはすごく影響でてるのでこの先、そこからの作品の変化という流れはあるかも知れないですね。
でもどんな厳しい状況でも、与えられた場所で精一杯やることで、その先にあるものを探していくんだと思います。

その細い体のどこにあれだけの作品を生み出す力があるのだろうと思いながらお話を伺ったのですが、その力の源が少しわかった気がしました。淺井さんの仰る「その先にあるもの」がなんであるのか、これからも生み出されていく作品たちを見ていきたいと思いました。


↑最後はテラッコ、そして淺井さんとともに「聞き耳」なるユニットを組み活動している齋藤祐平さんと三人で

いままさにこの瞬間「成長」を続けている淺井さんの展示は西友吉祥寺店の北口、サンロード側の入口にて、20日から。サンロードを通るだけでもわかりますので、ぜひ、立ち止まって眺めてみてください。

2011年10月18日

参加者募集*TERATOTERA祭りのサポートボランティアから生まれた企画「店長会議」!


「店長会議」のイベント告知です!

実は、オープニングイベントの前日、吉祥寺地域の文化を支えている店長さんが集まって、「今、この街に、そして私たちに何が必要なのか?」を皆で考えます。

▼集まってくださる店長さんはこちらのお店の店長さんです。
Art Center Ongoing、STORE、百年、シルバーエレファント、PARADA、Roundabout
バウスシアター、おふくろ屋台、108号室、momocurry

□日時:10月21日(金) 19:00~21:00(開場:18:45)
□会場:武蔵野商工会館5F 入場無料 定員40名

詳細は、こちら→店長会議・シンポジウムのご案内
観覧希望の方は、どなたさまでもお気軽にお越しくださいませ!

2011年10月18日

アーティストインタビュー*屋上アート/タムラサトルさん


意味を破壊する、意味の在処を問う。ギアやチェーン、マシンなどを使用し、奇想天外な発想の作品を制作するタムラサトルさん

TERATOTERA会期中はPARCO屋上に「バタバタ」と描かれたTシャツを回すアルミパイプを利用した作品を展示する予定です。それは遊園地の空中でクルクル回るブランコを連想させてくれます。



▼今回発表する作品のテーマやコンセプト、込めた思いは?
Tシャツが回転する棒に取付けられバタバタとはためくのですが、それにはバタバタという文字がデザインされています。《バタバタするTシャツ》というタイトルと作品がほぼ同じ状況にあり、さらにそのバタバタという擬音語が作品の大きな要素として盛り込まれているのです。過去の展示では生成りの綿布を使用していたのですが、パルコはファッションテナントが多く入っているビルなので、なにか身につけるものを使おうと意識しました。

▼TERATOTERA祭りのメインテーマ「post」は3.11以降のアートや表現のあり方を探るべく打ち立てられました。タムラさんにとってアートや表現はどのようなものですか?
ここ数年、作品を作ることは経済的にも費やす時間的にもようやく仕事と言えるようになってきました。3月11日以前であろうと以後であろうと、この状態を続けていけるようにと強く思っています。アートや表現は、なんていうか平たく言って生活するための仕事なんですよね。

▼3.11以降アートや創作活動に対して意識は変化しましたか?
意識の変化はないつもりなんですが、作るペース・発表するペースが早くなりましたね。
なにかあせってるんですかね。

▼TERATOTERA祭り来場者の方へメッセージをお願いいたします。
風が強い屋外という難しい条件のもとの展示ですが、その中で何か新しいものを見つけたいと思って制作しています。それが来場者の方々にもお見せできれば、いい展示になったと言えるんでしょうね。

タムラさんもおっしゃっているように、PARCO屋上は時折強い風が吹きます。作品と風が一体化したとき、新たな笑いが起こるかもしれません。

2011年10月18日

アーティストインタビュー*アート(ハーモニカ横丁)/岩井優さん 


清潔であること―私たちは知らず知らずのうちに、清潔に保たれた空間に、当たり前のように暮らしている。しかし過剰な までの洗浄・ごみの収集は本当に必要なものまで奪ってしまうような錯覚に陥る。今まで「クリーナーズ・ハイ」というテーマで、清掃/ごみを作品に取り入れ てきた岩井優(いわいまさる)さん

TERATOTERA祭り会期中は、ハーモニカ横丁の店舗を掃除したタオルをつなぎ合わせて旗をつくり、ハーモニカ横丁の入り口に掲げると共に、掃除の記録写真を展示する予定です。今回は実際に広報も清掃のお手伝いをしながらお話を伺いました。



▼今回発表する作品のテーマやコンセプト、込めた思いは?
今回はみなさんが掃除してくれたタオルを使って旗をつくって、会期中に旗を振ってもらいます。写真やパフォーマンスだけでもないし、旗つくったら終わりと いうわけでもありません。それから様々な人に作品に関わってもらう、っていう状況を作りだしてもいます。全体通して作品になるのかなと。旗は何に使うのか と考えたときに、呼び掛ける時や結束する時ですよね。声には出さず、ただひたすら振ってるだけですけど、それを街行く人に見せられたらと思います。「なぜ あそこで旗を振っているんだろう?」って。

▼TERATOTERA祭りのメインテーマ「post」は3.11以降のアートの表現やあり方を探るべく打ち立てられました。岩井さんにとって、アートや表現はどのようなものですか?
誤解を恐れずに言えば、僕にとっての「言い訳」。欲望の弁解法。

▼3.11以降、アートや創作活動に対して意識は変化しましたか?
まずそのような質問を常に受けるという環境的な変化が大きいです。それから創作に関しては、作品と震災のシンクロニシティと付き合わざるをえなくなりまし た。その体験をどのように咀嚼していくのか、それ自体がまた制作態度になっていくのだと思います。例えば数年前からプリントした写真を洗剤で洗って、再度 プリントしてっていうのをやっていたんですが、被災した写真と似たような写真ができてしまう。では今、同じように写真を洗って作品をつくれるか?と違う方 向から突きつけられます。

▼TERATOTERA祭り来場者の方へメッセージをお願いいたします。
お疲れさまです(笑) 僕は会期中いないのですが、ぜひ楽しんでってください。せっかくなのでなにか持って帰ってほしいです。



ちなみにこの清掃は女性のみで行われました。これにはハーモニカ横丁の歴史と深い関わりがあるのです。その真相を確かめに、旗のなびくハーモニカ横丁にぜひ足をお運びください。

2011年10月17日

アーティストインタビュー*屋上アート/東方悠平さん


「『笑い』をモチーフに人間と世界との関係を描くこと」。 東方悠平さん の作品に対するスタンスです。東方さんは現在玉川 大学芸術学部ビジュアル・アーツ学科の助手をしていらっしゃいます。今回は制作をしていらっしゃる玉川大学の工房に伺い、実際の作業などの様子も見せていただきながらお話をお聞きしました。


↑東方悠平さん

▼ご自身の作品について、細かい説明はあまりしたくないというようなお話をお聞きしました。
説明し過ぎると無粋というか興醒めしちゃうような気がするんです。答え合わせみたいになると、ああそういうものねって落ち着いちゃうけど、解答を考えてる過程の脳ミソの動きの方が面白いと思います。
あと説明は見方や感じ方を限定しちゃって、色んな伸び代を奪ってしまう気がして。
ただ、自分が面白いと思うものを作品という形にしてみせて、見てくれた人になにか影響を与えられたらっていうのはあります。ガツンとでもじんわりとでもどっちでも良いんですが。「あれってなんだったんだろう」っていう宙ぶらりんな気持ちになってもらって、その時はピンとこなくても、ある時突然「ああ、そういうのあるかも」って感じるみたいなのって良いなと思います。そのために必要な説明ならしたいです。

▼作品を思いつく時って、どういう風に構想ができるんでしょうか。
見たことや感じたことやそれについて考えたことがベースになっていると思います。テレビとか本とか、実際に体験したことじゃなくても良いんですけど、それとかの記憶とか全部持ってきて展示する環境と混ぜこぜにして。「これとこれが組み合わさってたらおもしろいかも」っていう感じです。


↑普段作業をしているアトリエから


↑実際の制作風景もカメラに収めさせていただきました

▼今回TERATOTERA祭りで発表される作品に込めたコンセプトをお聞きしたいと思います。
日本のお盆に登場する、精霊馬というナスとかキュウリで作られた霊の乗り物がモチーフです。
あれって変だと思いませんか。真面目な顔して改めて見るとこれは一体なんなんだろうってぐわんぐわんした気持ちになります。

▼今回のTERATOTERA祭りのメインテーマが「POST」、311以降のアートや表現のあり方を探る、というコンセプトが打ち立てられました。東方さんとしては、アートや表現っていうのは、311以前と、以降で変わられましたか。
僕個人は変わったと思います。
さっきの、宙ぶらりんな気持ちとかぐわんぐわん揺さぶられるみたいなのって、実はそれ以前に考えてたことで。非日常な状態が日常になって、例えば普段の生活からもう、確かだと思ってた社会とかシステムとかに寄れない宙ぶらりんな気持ちになっちゃったり、そこにあるのに見えないものの怖さに気持ちがぐわんぐわん 揺さぶられたり、とかって状況で、これまでと同じ考え方で同じことをやってくのはちょっと違うんだろうなと思ってます。

▼今までの前提が崩れ去ったような感じですか。
そうです、困ってます。
でも世の中の嘘っぽいものとか誠実じゃないものがバレバレになったような感じがして、そこは良いなと思ってます。



▼最後にTERATOTERA祭りに来場して下さる方々にメッセージをお願いします。
僕は美術作品を見るのも好きでいつもほんと面白いなあと思いながら見てるので、そんな立場で言ってもあんまり説得力が無いんですが、たぶん面白いと思います。
ぜひ来場して宙ぶらりんな気持ちになって下さい。

↑VA学科4年 飯泉洋紀さん、野本直輝さん、TERATOTERAスタッフ、制作中の神戸ビエンナーレ2011出品作品とともに