teratotera

「人と人、街と街とをアートでつなぐ」 中央線沿線地域で展開するアートプロジェクト

TERATOTERA祭り2013 commit @西荻窪
TEMPO de ART 2013

独自の“テンポ”を貫く“店舗”で、若手アーティストが1ヵ月の間、作品展示を行う「TEMPO de ART」が、2013年も西荻窪で開かれました。前年に開催した「西荻映像祭」から発展し、本年度はジャンルを問わず30歳以下のアーティストたちの互選によって、参加アーティストを決定。10組のアーティストによる13店舗での展示が行われ、大きな話題を呼びました。
会期中には、公開講評会、テアトル・オプティーク上映会、ゴリンのショー、完全攻略ガイドツアーといった企画も行い、西荻窪にお住まいの皆さんとアートとの距離はぐっと縮まったようです。

● 秋山由希×旅の本屋のまど
自身の映像作品から「移動」に関するシーンだけを抜き出し、旅の本を集めた店内のあちこちに置かれたモニターで上映した。週に1度だけ上映される別映像では、このテーマが別の角度から扱われた。

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《voiceless march》2013| about 5min×6 テレビモニター、DVDプレーヤー上映、i-Pod での再生

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《Voiceless》2011|30min47sec|テレビモニター上映

● 秋山由希×常盤屋牛肉店
営業終了後の店舗のシャッターに上映される映像作品。そこではさまざまな国籍の男女が行き交い、輪になって向かい合い、手や膝を叩く。映像の中の人々と鑑賞者との間に新たな関係が生まれる。

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《Nature, Culture, Architecture》2012|10min11sec|映像インスタレーション

【秋山由希】
埼玉県で生まれ育ち、15歳で単身渡豪、18歳から渡米し映像芸術を学ぶ。2012年マサチューセッツ美術大学を主席で卒業。主に現代社会の人と人の間を主題に、様々なサブカルチャーを学術的に捉え、視覚的な構成を組み立てていく映像作品を制作。作品は日本、アメリカ、スペイン、エジプトの映像際で上映されている。
yukimokoa.wix.com/index

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● 池田拓馬×galerie non
光の羅列のような夜景をつなぎ合わせて、街の胎動を感じさせる映像作品を生み出す池田。今回は、洋服や雑貨などの隙間に、風景を光の点へと変換する意欲作『dot 』など、3点の作品が配された。

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《DOT》2013|ミクストメディア

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《Empty Gift》2013|ミクストメディア

【池田拓馬】
1983年神奈川県生まれ。2009年東京藝術大学大学院修了。「今いるここはどこなのか」という問いをもとに扉を用いたインスタレーション、夜景をコラージュした映像作品を制作。近年の展覧会に「群馬青年ビエンナーレ2012」入選、きのうあったことについて」、「TERATOTERA祭り」、「入る旅人出る旅人」など。takumaikeda.com

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● 岩崎が×VIVACE カイロプラクティック
店舗入り口の外側、施術ベッドの上、トイレ、と3ヵ所にそれぞれ異なる方向の作品が展示された。岩崎の意図は、鑑賞者と作品が偶然出会うこと、構えない状態で作品を鑑賞してもらうことにある。会期中には、回ロプラクティック店店主の渡邉剛さんが来場者に施術を施し、その音をミキシングするライブイベント《ゴリンのショー》も開催された。(出演:渡邉剛、岩崎が、Olegg Lermontov)

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《てんけい》2011–|印画紙、木

【岩崎が】
1984年青森県弘前市生まれ。脚本のようなものを、毎日読んでいる気がする。自分の価値判断さえ、振り付けの確認にすら思える。私は、あなたの「神話」が聞きたい。

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● 楳田愛×N302
曾祖父の時代に建てられた洋風家屋の取り壊しを機に着想された、記憶を記録する作品。
家族の写真が紙フィルムによって上映され、インスタレーション的な展示も。楳田愛の作曲した楽曲を弦楽四重奏で演奏する、《テアトル・オプティーク上映会》も実施された。
出演:楳田愛、安藤梨乃(Vl.)、久保田綾香(Vl.)、片山瑠央(Vl.)、石橋啓子(Vla.,Va.)、入江晴美(Vc.)、北村 美岬[くロひげ](語り)

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《本町の家のためのテアトル・オプティーク》2011–|ミクストメディア

【楳田愛】
1988年生まれ。2012年武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業。幼少期のピアノ・バレエ・造形教室での体験から、それらを併せて何かできないかという気持ちが芽生え、大学で舞台美術を学ぶ。エンターテイメントに関わる様々なメディア・分野をまたいだ総合的表現で、日常に潜む異世界感や非現実感の中にある物語を切り取っていく。

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● 関川航平×FALL
古びた小説から切り取られたページが壁に貼られている。よく見ると、そこでは文章の中の「私」という文字が塗りつぶされ、線で繋がれている。「私」を消すことで、予期せぬ形が生まれるのだ。
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《私たち》 2013|小説(14.2×10.5mm)40枚|インク

【関川航平】
1990年宮城県生まれ。2013年筑波大学芸術専門学群特別カリキュラム版画コース卒業。放送事故のような「壊れた」状態や、フィクションとノンフィクションの間の緊張感に、制作のテーマを見出している。インスタレーションやパフォーマンスなどジャンルを問わず制作。
ksekigawa0528.wix.com/sekigawa-works

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● 津田翔平×nombre
数字をモチーフとした商品を扱うnombre。数字の0が、漢字表記では「零(わずかにある)」となることから、屋内にあって雨のあたることのない窓ガラスに水滴を浮かばせる幻想的な作品が生まれた。
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《零 -rei-》2013|水、窓ガラス、ビニール

【津田翔平】
1986年東京都生まれ。実験建築家/Noise Artist 。新たな空間認識の可能性を探る実験や、様々なノイズを題材とした作品を制作。インスタレーション・立体・平面・映像・音楽・デザイン等、作品の媒体は問わず幅広く活動。ノイズ専門レーベルUNNOISELESS主宰。
shoheitsuda.net unnoiseless.net

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● 苦肉×ハンサム食堂
ハンサム食堂2号店の2階、天井中央に吊るされるのは、約1m幅の彫刻作品「偶然の偶像」。
ほかにも数点の作品が、アジアンテイスト溢れる店内の調度品にまじって展示され、独特な空間を生んだ。

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《偶然の偶像》2013|スタイロホーム、樹脂、玩具、アクリルガッシュ( 立体)|10min( 映像)

● 苦肉×David Jonathan
Tシャツと雑貨を扱う店舗のショーウィンドーで、映像作品「偶然の偶像」が外に向けて上映され、通行する人々の興味を誘う。ポップな雰囲気の店内には、写真やイラストなどの他作品も展示された。

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《偶然の偶像》2013|10min テレビモニター上映(映像)、ミクストメディア

【苦肉】
1985年熊本県生まれ。2009年武蔵野美術大学映像学科卒業。立体、平面、映像、インスタレーションなどジャンルを問わず制作。おもちゃや日常に在るものを使った映像、作品のメモ、落書き、覚え書き等などを使い日常からアートを引っ張りだし、アートを日常にとけ込ませていくなどの試みをしている。

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● 福井拓洋×Fuji Cleaning
店舗2階半分と鉄骨の螺旋階段を含む吹き抜け空間全体に「何かを行うための装置」をテーマとしたインスタレーション作品を設置。作品はガラス窓越しに通行者の目に入り、その用途についてさまざまに想像させる。

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《エリア431》2013|ミクストメディア

● 福井拓洋×Chill Mie Cafe
カフェの一角に浮かぶ漆黒の立体作品。1mm ほどの角棒を格子状に組み、それを何層にも重 ねたもので、見る角度によって表情を変えるが、 注意深く見つめると、そこには2mm程度の人の姿が……!

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《ビルディング》2013|木、アクリル

【福井拓洋】
1986年静岡県育ち。2012年多摩美術大学院美術研究科彫刻専攻修了。既に用途が決まっているもの・ことが溢れる中で、あえて用途を定めずに「何かを行うための装置」となる彫刻作品を制作。鑑賞者に「装置」から「用途」を想像させ、新たな世界の側面を見せようとしている。

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● 山崎悠人×STORE
外からも見える店内には、溢れるように展示され たたくさんの観葉植物。しかし、近づいてみると、 それらはすべて木製の彫刻なのだ。個性的でカラフルな衣服を扱う店内に、不思議な生命感が 漂う。

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《Plants》2013|木

【山崎悠人】
1983年福岡県生まれ。2007年武蔵野美術大 学彫刻学科卒業。2009年武蔵野美術大学大 学院美術専攻彫刻コース修了。無意識の中か ら作品を生み出すべく、大小様々な観葉植物の 木彫を大量に制作する。 yamasakiyuto.tumblr.com

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● 渡辺俊介×OLUOLU MAHANA
海の家をテーマにして開放感溢れる飲食店の営 業終了後、天井から投影される映像が、回り続 ける3枚の鏡に反射して店内を灯台のように照 らし出す。作品は店外から覗き込むようにして 鑑賞する。

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《帰郷を待つ光》2013|鏡・銅・鉄・電動機・映像

【渡辺俊介】
1986年東京都生まれ。映像作家/美術家。日 常の様々な要素や身体などを、映像と音を用い て紡ぐ事で、誰しもの感情に潜む心象風景を見 させてくれる。
shunsukewatanabe.org/

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● 公開講評会
「TEMPO de ART」開催期間中に、公開講評会が2度開催されました。現代アートの専門家である現役の美術館学芸員とギャラリストをお招きし、展示会場の店舗すべての作品をごらんいただいた上で、参加アーティストの作品や企 画についての講評を公開の場でいただくもので、若手アー ティストと運営側の双方にとって、直接意見をうかがえる貴重な機会となりました。

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ゲスト: 浦野むつみ、藤城里香

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ゲスト:高橋瑞木

開催概要

【展示】
2013年10月20日(日)―11月17日(日)
* 休日=月曜・各店舗の定休日、開催時間=各店舗の営業時間による
会場:JR西荻窪駅周辺13店舗
アーティスト:秋山由希、池田拓馬、岩崎が、楳田愛、関川航平、津田翔平、苦肉、福井拓洋、山崎悠人、渡辺俊介
【公開講評会】
10月26日(土)19:00‒21:00
会場:旅の本屋のまど
ゲスト:高橋瑞木(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)
11月3日( 日)19:00‒21:00
会場:STORE
ゲスト:浦野むつみ (ARATANIURANO代表)、藤城里香 (無人島プロダクション代表)

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